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beerhole’s blog

ウェブデザインを中心とした雑記。自分用のメモ。音楽と美味しいもの、ライフスタイルについても少々。

“クリエイター的”という没個性

会社の人のレポートが面白かったので引用

2008年10月14日、西新宿芸能花伝舎にて行われたdotfesというカンファレンスに参加しました。天気は雨でしたが、会場である西新宿にある廃校の体育館は満員で、いすに座りきれず体育座りの人まで出ていました。
参加者はおそらくほぼ全員web制作の関係者かその予備軍(学生)。私の席の周りはiPhoneセルフレームのメガネ使用者が非常に多かったです。
以下長谷川踏太さんのプレゼンレポートです。


モノを作るに当たっての考え方
・完成を突き詰めるのではなく、プロセスをデザインのアウトプットに出していく。
例:携帯電話の状況に反応して形が変化する携帯電話の待受け
例:展示物に客自身が絵を描いていき作品が徐々に変化する など

日常を普通とは違う軸でとらえてみる(発想のヒント)
例:時間の捉え方を変える
通常の軸…”朝8時に起きる”(絶対的)。違う軸…”昨夜から10時間後に起きる(相対的)。

例:MIXCDの作り方のアイデア 
通常の軸…ジャンルや時間軸で分ける。70's DISCO、80年代歌謡曲HIPHOP、HOUSE、90年代JPOPなどなど
違う軸…アーティストを音楽とは関係ない軸で分ける。左利きの人、天然パーマの人、実家が金持ち、などで分類しCDを作る。
実際CDを作ってみたところ、親が金持ちという分け方は音楽的に共通するものを感じたとのこと。

例:blogの写真、他人のblogと被らないためには?
通常の軸…夕焼け、ごはん、観光名所などの写真。いいなと感じたものを撮ると他人となおさら被ってしまう。
違う軸…できるだけつまらない写真を撮るように心がける。車の後部座席など。つまらないので誰も撮ろうとは思わず、結果人とは違う写真でblogが構成されるようになる。同じものをつくらないために、他人と違う目線を持つこと。
例:本棚でバランスを取る
通常は本棚にバランスなど求めない。
違う軸…本棚を見るとその人の趣味嗜好がわかる。マルセルデュシャンhttp://ja.wikipedia.org/wiki/デュシャン)は
「”よい趣味”は”悪趣味”と同じくらい危険である」と述べた。趣味嗜好は偏るのではなく、崇高なもの、硬質なもの、低俗なもの、悪趣味なものもバランスよく取り入れるとよいとのこと。


働き方の問題、特にフリーランスに向けて
デザイナーは知能労働のため、疲れが表になかなか出づらい。フリーランスの場合は首を切られることを恐れたりするため自分の処理能力を超えて仕事を請けてしまう場合も多い。
WEBサイト構築に関しても、今の企業サイトなどは高層ビルを建てるような計画が必要になっている。その工数が理解されない、また作っている本人も構造全体が見えておらずキャパシティオーバーになってしまっている場合がある。
たとえば器を作る場合、一定の期間、一人の手でできる器の数には上限がある。器はものとして見えるので、上限を認識しやすい。コンピューターで作るものは手で触れられないため、その量が見えづらい。
自分のキャパシティを正しく理解し仕事をすることが必要である。


感想
状況や他者によってアウトプットが変化して行くあり方はインスタレーション的、WEB的だなと思いました。
“あらゆる表現は出尽くしている“とよく言いますが、そのような状況の現在、アーティスト気質のクリエイターはオリジナルを追求すればするほどに苦しくなってくると思います。他者や状況にアウトプットを委ねるやり方はとても今日的(双方向的)で、クリエイター側にとっても刺激になるのかもしれません。
人と違う目線をもつことは日々意識するべきだと強調されていました。
当日会場に居た、私のまわりの人たちは、こだわりの強そうなメガネと、iPhoneをやめて、自分の視点、もしくは意識していつもの自分の見方と異なる視点で、モノを選んだらよいのではないでしょうか。“クリエイター的”という没個性もあると思います。
以上

何かの本の言葉、「90%成功する手術」と「10%は失敗する手術」ってのを思い出した。